<ノーベル賞の話>韓国のノーベル賞への近道
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.03 08:13
このコラムを書きながら最も多く受けた質問は「どうすれば韓国からもノーベル賞受賞者が出てくるのか」だった。尋ねてくる人は科学技術政策を立案する公務員、政府予算を管理する機関の役職員、記者、大学教授、高校教師、学生などと幅広い。今までの国内研究者の業績を見ると、数年以内にノーベル賞受賞者を期待するのは難しい。しかし10年という目標を持って挑戦すれば不可能なことではない。
費用に対して最も効率的にノーベル賞受賞者を輩出できる方法は、40歳以下のジュニア科学人に投資することだ。多くのノーベル賞の業績がこの年齢層から出ているからだ。大学でいえばポスドク(ポストドクター)と呼ばれる博士研究員、契約職であれ正規職であれ助教授の位置にいる人たちだ。すでに業績が多いシニアは自分がしてきた研究の慣性で遠心力を離脱する考えはない。経済的な観点で見ても、一人のシニアに年間30億ウォン(約3億円)を与えるよりも、向こう見ずに挑戦できる10人の若者に3億ウォンずつ支援する方がはるかに効率的だ。年間300億ウォンの財源を用意して5年間に100人を支援した後、再評価して60人に圧縮し、年間5億ウォンずつ与えれば、ノーベル賞受賞の確率ははるかに高まるだろう。