【コラム】韓国のスタイル産業
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.12.27 13:55
欧州ファッションブランドが続々と韓国に視線を向けている。フランスのシャネルはソウル東大門(トンデムン)デザインプラザ(DDP)でファッションショーを2年連続で開いた。シャネルのクリエイティブ・ディレクター、カール・ラガーフェルドは過去数十年間、国際ファッション市場を主導してきた。経験豊富な彼はトレンドについて行くのではなく自らリードしている。そのため、ラガーフェルドが何かを始めたときには「偶然」はないと見るべきだ。ラガーフェルドがソウルでファッションショーを行ったのも必ず重要な理由があってのことだ。
まず、韓国市場の規模が大きくなったことに言及しなければならない。韓国は世界ラグジュアリー市場8位に浮上した。規模は110億ユーロ(約1兆3500億円)に達する。ソウルはニューヨーク・パリ・ロンドン・東京に次ぐ80億ユーロの大きなラグジュアリー市場だ。経済成長で高まった所得水準のおかげでブランド品を買い求める人々が多くなり、今後も引き続き増加する見込みだ。調査によると、自分のイメージに対する関心が高い韓国人は、日本人よりもブランド品に使う所得の割合が大きい。韓国で暮らしてみると、外国人なら誰でも韓国人のブランド品に対する高い関心に驚く。
2番目の理由は、韓国消費者のファッションに対する感覚がより洗練されてきていることだ。韓国の消費者は新しいライン・カラー・シェイプを追求する。このため、世界ファッション界では見る目が厳しく要求の多い消費者として知られている。要求が高いうえ、変化もスピーディだ。このため韓国消費者の嗜好を把握するには韓国に必ずいなければならない。韓国にいなければ新しく登場する流行を逃してしまい、一度逃してしまうと再び追いつくのは容易でない。