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「竜の背中」に乗るとしていたのに…むしろ悪化した対中輸出=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.20 09:16
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韓国と中国の自由貿易協定(FTA)が妥結すると、韓国経済は期待感に膨らんだ。過去に韓国が1997年の通貨危機と2008年の金融危機を比較的早く克服した要因のひとつは中国経済の爆発的成長に頼れたからだ。韓中FTAが発効されれば韓国経済が人口14億、内需規模5000兆ウォンに達する「竜の背中」に乗り新たな「中国特需」を享受できるという「バラ色の見通し」が出てきた。韓国政府は韓中FTA発効10年後に実質国内総生産(GDP)が0.96ポイント増え雇用は5万3800人増加するものと推定した。

韓中FTAが20日で発効1周年を迎える。昨年12月20日の発効と同時に高周波医療機器など韓国製品958品目に対する関税が即時撤廃され、5779品目は今年1月1日に2年次の関税引き下げに入った。だが、1年間の韓中FTA効果はわずかだった。FTAの利益は長期的に現れるという点を考慮しても数字上の実績は期待はずれだ。

 
19日に産業通商資源部が明らかにしたところによると、1~11月の対中輸出は前年同期より10.9%減った。FTA発効前の昨年の5.6%より減少幅が拡大した。貿易量も8.5%減った。中国市場での韓国製品輸入シェアは10月現在で10.5%を記録し1位を維持したが昨年の10.9%よりはシェアが減少した。

「FTA効果」が大きく現れていないのはさまざまな要因がある。FTA特需を狙うには対外環境が良くなかった。特に中国経済が鈍化した。中国の李克強首相は3月に全国人民代表大会で「中速性長」を宣言した。過去に中国の高成長を象徴した「保八」(8%の経済成長率維持)どころか、「保七」(7%の経済成長率維持)も難しいという点を公表したのだ。実際に今年の中国の成長見通しは6.7%だ。中国という成長エンジンが消えると世界の貿易量も減った。光云(クァンウン)大学国際通商学部のシム・サンリョル教授は「韓中FTAの効果が発揮されにくい環境だ。対中輸出減少は中国をはじめとする世界経済貿易が減少した影響が最も大きく作用した」と話した。

中国が非関税障壁を高めたのもFTA効果を制約した。世界市場で韓国と競合している鉄鋼や半導体などに対し中国は非関税障壁を高め反ダンピング規制を強化している。国家貿易情報ポータルに登録された中国の韓国商品に対する非関税障壁数は111件だ。欧州連合(EU)の203件、米国の200件に続き3番目に多い。

さらに中国は最近「高高度防衛ミサイル(THAAD)配備」を問題にして露骨な通商報復の動きを見せている。THAAD用地を提供したロッテの中国事業所に対する高強度の税務調査、韓流制限措置などが代表的だ。


「竜の背中」に乗るとしていたのに…むしろ悪化した対中輸出=韓国(2)

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