<韓国新歴史教科書>市民団体「朴正熙のための孝行教科書は廃棄を」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.29 10:09
韓国教育部が28日、国定歴史教科書(正しい歴史教科書)の現場検討案を公開するや、野党と市民団体は「直ちに廃棄するべき」として反発している。この日、国会教育文化体育観光委員会所属の共に民主党・国民の党議員は記者会見を開き、「慰安婦の虐殺を隠し、李承晩(イ・スンマン)・朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の功績を過大記述する一方で、その間違いは縮小させた」とし「密室で秘密裏に進めてきた『朴正熙記念国定教科書』を直ちに廃棄せよ」と促した。民主党と国民の党は国定歴史教科書の廃棄を党論に定め、それぞれ特別委員会を作って対応していくことにした。国会国会教育文化体育観光委員会の柳成葉(ユ・ソンヨプ)委員長(国民の党)はこの日、「国定歴史教科書が強行された場合、李俊植(イ・ジュンシク)教育部長官の国会への出席禁止と解任を進め、教育部廃止など可能なすべての措置を取っていく」と話した。
国定化に反対してきた市民・社会団体も廃棄を要求した。485団体が参加する「韓国史教科書国定化阻止ネットワーク」は、政府ソウル庁舎前で開かれた記者会見で、国定歴史教科書を「朴槿恵による、朴正熙のための孝行教科書」と批判した。特に、「1948年大韓民国樹立」という記述に対して「建国節を、事実上、定めたものだ。教育部が李承晩を『建国の父』とあがめて親日独裁を美化するニューライトの壟断にもてあそばれた」と主張した。保守指向の教員団体「韓国教員団体総連合会(教総)」もこの日、「教育部はこれまで事実に立脚したバランスの取れた歴史教科書だと述べてきたが、1948年8月15日を大韓民国樹立日として明記するなど、教総が提示した3大条件を満たしていない。受け入れられない」と明らかにした。