【社説】朴大統領、国のために自ら捜査を受けるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.02 09:44
寝て起きれば新たな疑惑が出てくる「崔順実(チェ・スンシル)国政壟断」シリーズが「青瓦台(チョンワデ、大統領府)無断出入り疑惑」にまで広がった。崔氏が青瓦台行政官が運転する官用車に乗って青瓦台を自宅のように出入りしていたという疑惑だ。事実かどうかはもう少し把握する必要があるが、朴槿恵(パク・クネ)大統領本人が崔氏から「助けを受けた」と認め、崔氏が大統領の演説文など青瓦台の機密情報を随時伝達された状況も表れている。それだけに崔氏が青瓦台を自由に出入りしたという疑惑は相当な信憑性があると考えられる。さらに崔氏が青瓦台を出入りする際に利用したという正門は、長官さえも身分証明書のチェックを受けて通過するほど警護が厳重なところだ。しかし崔氏はこうした手続きどころか出入り記録も残さずに正門を出入りしたというからあきれる。検察が正門に設置されたCCTVなどすべての関連資料を青瓦台から受けて捜査しなければいけない事項が追加されたのだ。
検察は「現職大統領不訴追」条項を理由に「大統領を直接捜査する計画はない」という。しかし大統領が「国基紊乱」に該当する国家的犯罪容疑に包まれただけに、起訴前の段階での捜査はいくらでもできる。憲法学者の親朴派・鄭宗燮(チョン・ジョンソプ)セヌリ党議員も著書『憲法学原論』で「現職大統領に対する捜査は可能」と書いている。それだけに検察の捜査回避は法理に基づくものではなく大統領の顔色を眺めた結果だとみるしかない。結局、朴大統領本人が「私から捜査しなさい」と検察、いや全国民の前で宣言し、資料の提出と対面調査に全面的に協力しなければいけない。崔氏と数人の青瓦台参謀だけを犠牲にして事態を収拾しようとすれば、下野と弾劾要求は急速に増幅するだろう。