【中央時評】あまりにも違いすぎる、朴大統領とオバマの任期末(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.28 09:05
「人間の運命はその人柄がつくる(Character is your destiny)」。ヘラクレイトスの古い格言が、韓国政治をいまだかつて見たこともないところへさらっていこうとしている最近、近年最も優れた人格に基づいて成功した大統領の一人になった米国バラク・オバマ大統領についてのエピソードが思い出された。2008年秋、米国大統領選挙が熱く燃え上がっていたころ、寸陰を惜しむべき民主党オバマ候補は午後3時ごろになると大きな運動バッグを担いで随行補佐官一人を同行させて体育館の中に消え、警護員が建物全体を遮断するということがほぼ毎日のように起きた。いつもうわさに飢えていたワシントン政界には、午後のその1時間はオバマ候補が秘線実力者(影の実力者)に会って選挙戦略を相談する時間だという風説が広がることになった。
後ではっきりと確認されたところによれば、当時オバマ候補は選挙レースの重圧に耐えるため、毎日1時間ずつ随行補佐官と2人きりでバスケットボールに興じながらストレスを解消していた。殺人的なスケジュールと重圧感の中でも毎日1時間の運動を行う余裕、最も正常かつ実質的な方法でストレスを解消するオバマ氏の人格はその後8年間で収めた大きな歴史的業績とともに任期末でも高い人気を享受する大統領として刻まれる原動力になった。もちろんオバマ氏にも秘線に近い助力者らがいたのは事実だ。大統領出馬の時からすべてのことを相談する家族のようなバレリー・ジャレットという(女性の)友人がいた。オバマ氏は大統領就任後、彼女をはじめからホワイトハウス特別顧問に任命して正式な相談相手として公開・格上げした。