【取材日記】火災惨事を「他人事」扱いする韓国のバス会社
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.17 13:02
10人が死亡した13日の京釜(キョンブ)高速道路観光バス火災惨事以降バス業者と運転手の安全意識はどれだけ変わっただろうか。気になりながら記者は事故2日後の15日に大邱(テグ)~蔚山(ウルサン)を行き来するバスに乗り込んだ。この日午後3時50分に大邱東部ターミナルから蔚山市外バスターミナル行きの市外バスに乗った。車内の左右を見回すと運転席のすぐ後とその反対側に非常ハンマーが1個ずつ目に入った。最後部に行くと荷物棚に隠れ前からは見えなかった非常ハンマーが2個見えた。消火器は運転席と最後部席の後に1個ずつあった。だが運転席の隅にある消火器は運転手だけに見え、バスの前部座席に乗った乗客には無いも同然だった。
バスが出発したが「安全ベルト着用」という最も基本的な案内放送はなかった。この会社の関係者は「四半期に一度安全ベルト案内教育をする」と主張したが、現場は違う状況だった。消火器や非常ハンマーの位置を教える案内放送もなかったが、これに対し会社関係者は「全国バス運送事業組合連合会が別途指示をしておらず、これまで消火器と非常ハンマーの案内をしていない」と釈明した。