【社説】成長動力見えずバラ色の希望だけが見える韓国のスーパー予算
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.31 10:10
過去初めて400兆ウォン(約36兆7600億円)を突破した2017年度スーパー予算案が昨日、閣僚会議で確定した。懸念されたとおり、政府は来年の選挙を意識してあらゆるばらまき事業が含まれた予算案を見直すことなく通過させた。企画財政部は世界的な機関の経済見通しを参考に来年の経常成長率を4.1%とみて予算案を組んだと明らかにしたが、バラ色の見通しという指摘は避けられない。
世界経済が来年は低成長局面から抜け出すだろうと判断できる根拠はどこからも見つからない。そのため韓国政府は当初、今年度比2.7~3%範囲で予算を増やすつもりだったが、党政協議を経て来年度予算案が楽観的見通しに従って一気に増えた。ことし前半期、予想以上の増加を示した税収が来年もこの流れを継続するだろうとの期待が反映されながらだ。
政府はこのようなバラ色の展望の下、来年度の総収入が今年度本予算より6%増えると見込んで総支出増加率を3.7%としたので統制可能な範囲だと説明している。だが、税収の瞬間的な増加はすでにことし下半期に入って停滞したものと推定されている。低成長が続いて税収も期待に及ばなければ来年度予算案は砂上の楼閣にならざるをえない。