韓経:韓国バイオ産業、米国・日本などの装備なければ「オールストップ」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.18 11:41
SKケミカルは使い捨ての無菌プラスチックバック(シングルユーズシステム)でワクチンを生産する。使い捨てバックを使用する理由はワクチンが汚染する可能性を遮断するためだ。1回使用して廃棄するこのバックの価格は1000万ウォン(約90万円)。SKケミカルは米ゼネラルエレクトリック(GE)から年間2900個の全量を購入している。
無菌プラスチックバックだけではない。この工場に設置された大半の設備は米国、ドイツ、日本などから導入されている。薬の包装機だけが韓国中小企業の興亜機研が製造した国産だ。SKケミカルの関係者は「薬の包装機のほかに国内で生産される医薬品生産設備はほとんどないのが実情」と伝えた。
韓国政府は「バイオ強国」に進むための産業育成策を相次いで出しているが、産業生態系を育成するための努力は足りないという指摘が出ている。バイオ新薬の開発・生産に必須の資機材および設備を外国産に依存しているからだ。米国・欧州などが主導するグローバルバイオ製薬市場で韓国のファストフォロワー戦略が成功するためには、半導体や携帯電話のように資機材(部品)の国産化で価格競争力を高める必要がある。韓国バイオ協会の関係者は「医薬品、資機材、新薬素材などバイオ産業が全般的に発展してこそシナジー効果が大きくなる」と話した。