【コラム】ただならぬ8月=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.08 15:29
昨年に続き今年の8月も尋常ではない。北朝鮮は昨年8月に木箱入り地雷挑発事件を起こしながら韓半島(朝鮮半島)を戦争直前まで推し進めた。劇的に8・25合意を通じて危機を克服したが、めまいのするような瞬間だった。今年は北朝鮮が第5次核実験を含めた挑発を押し切る可能性があり緊張が高まっている。
政府当局者は北朝鮮が狙う時期として韓米合同軍事演習である乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(UFG:8月22~26日)以前かその後と予想している。北朝鮮がもしUFGに先立ち核実験を含めた挑発を断行すれば軍事的優位を誇示してUFGの士気低下にも活用できるという説明だ。
北朝鮮は現在このような挑発を押し切る内部的な要因がある。金正恩(キム・ジョンウン)委員長が今年の労働党第7回大会と最高人民会議で労働党委員長と国務委員長にそれぞれ推戴されながら権力を掌握した。だが依然として不安要素が残っている。代表的なものは金元弘(キム・ウォンホン)部長が私兵集団のように働かせている国家安全保衛部(韓国の国家情報院)だ。金元弘部長はこれまで首領を補佐すると言いながら金正恩委員長が脅威を感じるほどに絶対的な権力を振り回してきた。したがって核実験を含めた挑発は金正恩委員長が内部的に権力を完全に掌握できる大義名分になりうる。金正恩委員長はこれを通じて大々的な人事を断行すると発表された。