韓経:【社説】THAAD葛藤、この程度の危機にこれほど怖気づく社会だったのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.15 14:37
THAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備をめぐる国論分裂が深刻だ。専門家の説明、すなわち「科学」は後回しにされ、あらゆる怪談のほか、根拠もない国民投票論までが出ている。政界は新しい政争ネタにすることを決意した雰囲気だ。さまざまな議論を院内で取りまとめるより、葛藤を増幅させる旧態が露骨に表れている。
THAAD問題の論点は明確だ。強まる北朝鮮の核・ミサイル脅威に新しい防御体系が急がれるという点、最適地域を専門家グループが選定したという点だ。これに加えてレーダー電磁波に有害性があるかどうかだ。北朝鮮は4回目の核実験で水素爆弾まで備えたと発表した。ミサイル能力も急進展し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)も1年以内に成功するというのが、米国情報機関の分析だ。2020年には8-12基のSLBMを保有するという。当然、これに備えなければいけない。電磁波問題は科学が解決する事項だ。すでに十分な説明が行われた。にもかかわらず「無条件ヒステリー」式の反応が絶えない。実際にはない「経済報復説」を増幅させ、むしろ中国側を代弁する勢力もある。