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【コラム】英国のEU離脱でも韓国の金融会社が落ち着いている理由

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.27 11:25
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#英国の欧州連合(EU)離脱が現実化すると、24日の世界金融市場は衝撃を受け揺れ動いた。サムスン電子など韓国の主要企業は今後どのような影響を与えるのか分析し対策をまとめるのに忙しかった。サムスン電子は売り上げの90%ほどが海外で発生しており、英国のEU離脱により欧州経済が不安定になりこれにより世界経済が冷え込めば大きな打撃を受けかねないためだ。

しかし世界金融市場が波打っているのにもかかわらず韓国の金融会社は国内の影響にばかり神経を尖らせるだけで概ね静かな姿だった。昨年銀行の海外店舗資産の割合は4.8%、証券は1%余りの水準だ。こうしてみると海外よりも国内の状況にはるかに視線を向ける。

 
#外国人の目には韓国の金融市場は独特というよりおかしな所と映っている。国策銀行という産業銀行は非金融部門子会社の数が大企業をしのぐ132社に達する。株式の5%以上を保有する会社は377社に及ぶ。

そしてこの銀行は出資した会社の各種ポストに前職・現職の役員社員をむやみに“投下”した。また、管理・監督をした大宇造船海洋では次長が8年間に180億ウォンに達する会社の資金を引き出し各種ブランド品と貴金属を購入していたのにだれも気付くことがなかった。いくら国策銀行といっても産業資本の金融支配または金融資本の産業支配を懸念して「金融と産業の分離」を厳格に施行しているという国でこのようにしてもいいのだろうか。

#かつて金融の力は強大だった。現在韓国最大企業であるサムスン電子も1970~80年代には当時の主取引銀行(韓一銀行)が思うがままにやっていた。主要な投資をする時には銀行の許諾を受けなければならなかった。企業の立場では金利が高く資金が足りない時期だったため銀行の助けは切実だった。

だが状況は逆転した。24日現在、サムスン電子の株式時価総額は200兆ウォンだ。新韓金融、KB金融、ハナ金融、ウリィ銀行の4大金融会社の時価総額をすべて合わせても44兆ウォンで、サムスン電子の22%にすぎない。昨年サムスン電子の純利益は19兆ウォンだった。韓国のすべての銀行が稼いだ純利益3兆4000億ウォンの5.6倍に達する。

#70~80年代には金融は実体経済を支援する役割をし、主要製造業を世界的企業の隊列に上げるのに寄与した。だが製造業が世界へ視線を向ける間に金融は政府規制と能力不足を理由に国内にとどまった。時間が経つほど規制に安住し、行動に出ようとする「野性的衝動」は消えた。成長は遅滞し競争で遅れを取った。「金融の李秉チョル(イ・ビョンチョル)、金融の鄭周永(チョン・ジュヨン)が出てこなかった理由だ。

韓国の金融は徐々に熱くなる水の中のカエルのようだ。水の温度を低くするために政府が規制緩和という氷を入れてもしばし温度を下げられるだけだ。「マンションのガス管や排水管が修理できないほど古くなった時は部分的リモデリングよりは新たに組み立てる全面的再建築が必要だ」という黄永基(ファン・ヨンギ)金融投資協会長の主張に注目が行くのもこのためだ。

キム・チャンギュ(コリア中央デイリー経済産業部長)

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