<ロッテ不正資金捜査>空になっていた辛格浩総括会長の執務室の金庫
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.13 09:01
検察はロッテグループに対する捜査で辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)総括会長(94)と辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長(61)に照準を合わせている。ソウル中央地検捜査チームが10日の家宅捜索で、辛格浩総括会長の執務室があるロッテホテル新館34階、辛東彬会長の執務室と政策本部があるロッテショピンセンター24-26階に集中したのもそのためだ。
しかし辛格浩総括会長と辛東彬会長に対する家宅捜索で重要な手掛かりとなる資料は確保できなかったという。検察によると、辛格浩総括会長の執務兼家族会議空間として使用される新館34階の金庫は空になっていた。捜査官が押しかけた時、そこには辛格浩総括会長の日本人夫人、重光初子氏だけがいたという。ソウル鍾路区平倉洞(ピョンチャンドン)の辛東彬会長の自宅にも会社関連の資料はほとんどなかった。押収物は書類がばん1つ分だった。検察は辛東彬会長が最近住居地として使用している鍾路区嘉会洞(カフェドン)のロッテグループ迎賓館から辛東彬会長の金庫をまるごと持っていった。捜査チームの関係者は「現金(米ドルなど)と書類が入っていたが、捜査に大きな意味がある資料はなかった」と話した。検察の関係者は「押収物を調べたが、捜査に役立つものは多くない。事前に証拠隠滅をしたと推定される」と語った。法曹界・財界などでは昨年末から検察がロッテグループを捜査する可能性が高いという見方があった。
これに先立ち検察はチョン・ウンホ・ネイチャーリパブリック代表関連の捜査で辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ奨学財団理事長(74)の不正を調査し、辛理事長が運営するBNF通商が会計資料などを廃棄したことを確認した。検察はロッテが検察の捜査に備えてグループレベルで組織的に証拠を隠したと疑っている。これに対してロッテ側は「過去にも何度か調査を受けたが、何も出てこなかった。隠しているものはない」と話した。