<チャイナインサイト>中国企業がだましているのか、韓国企業がだましているのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.25 15:00
最近、中国の友人から不平をよく聞く。韓国の商人にだまされたということだ。その反対の声も多い。中国の商人にやられて怒りが爆発するという。韓国企業の中国駐在員として20年間勤務し、中国人と数多くの交渉をした経験がある筆者が見るに「だます」には2種類ある。一つはどこにでもある詐欺師の詐欺行為だ。もう一つは異文化に対する理解不足が「だまされた」につながるケースだ。どうすれば中国でだまされないのだろうか。
「絶対的合理性のようなものは存在しない。自分の文化圏の合理性は他の文化圏の合理性とは違う」。オランダの心理学者ホフステッドの名言だ。これは、中国は隣国ではあるが、我々とは違う文化と基準を持っていることを気づかせる。中国のビジネス現場で、中国商人に意図はないものの我々が中国人特有の文化を正しく理解できず、結果的にはだまされるという状況を、どうすれば避けることができるだろうか。
含蓄と隠喩で綴られた中国人特有の話法、他人に無関心として映る中国人の実利主義、そして中国人が時には命よりも大切に考える体面重視思想、この3つを理解するだけでも、多くの場合「だまされた」という言葉は言わなくなるだろう。