【コラム】疾風怒涛の大韓民国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.12 13:50
地中海の小さな公国モナコは世界で最も老いた国だ。中位数年齢(median age)が51.1歳で世界で最も高い。全体の人口を年齢順に一列に並べると、ちょうど中間に該当する年齢が中位数年齢だ。モナコの人口の2人に1人は50歳以上ということだ。世界の富豪の引退者が定着しようと列をつくり、カジノと観光産業が主な収入源であるモナコとは関係のない話だが、多くの国で高い中位数年齢は深刻な問題だ。社会的な活力と経済的な躍動性が落ちるしかない。
中位数年齢が低ければよいというわけではない。中位数年齢が最も低い国はアフリカのウガンダであり、15.5歳にすぎない。平均寿命は52.2歳と低く、出生率が5.9と非常に高いため、そうなるしかない。戦争と内戦に苦しむアフリカとアジアの低開発国の中位数年齢は低い。紛争、干ばつ、飢饉、貧困で夢と希望を失った若者が一斉に欧州に出て行って生じた難民事態の背景には、人口社会学的な構造がある。政治を通じた社会変革に対する期待をあきらめた青年が、生活の基盤を変える方式として新しい機会を求めている。