治療のため故国韓国に来た慰安婦被害者
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.11 08:17
中国に居住する唯一の韓国国籍の旧日本軍慰安婦被害者、河床淑(ハ・サンスク)さん(89)が10日午後、故国の地を踏んだ。2月に中国湖北省武漢市の自宅の階段で転んで肋骨が肺に刺さる重傷を負い、国内で治療を受けるためだ。
河さんはもともと高血圧、脳梗塞などがあったが、今回のけがで呼吸障害と腎臓機能弱化まで重なった。しかし中国国籍者ではないため中国内の医療施設を利用する際、保険が適用されない。状態が悪化し、一日の平均治療費だけで150万-180万ウォン(約15-18万円)にのぼった。これを知った女性家族部は医療スタッフを送り、健康状態を確認した後、韓国への移送を決めた。
この日、河さんは航空便で仁川(インチョン)空港に到着した後、警察の護衛を受けながら救急車に乗り、ソウル黒石洞(フクソクトン)の中央大病院集中治療室に向かった。中国にいる家族のうち三女と孫が同行した。今後、治療はパク・ビョンジュン中央大病院胸部外科教授らが担当する。パク教授は「精密検査などをしてみなければいけないが、高齢なので治療が長引くこともある」と述べた。