【コラム】転換点を迎える対北朝鮮政策(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.04.05 13:33
国連の安全保障理事会が対北朝鮮制裁決議2270号を採択して以降、北朝鮮の動きが連日話題だ。最近では北朝鮮がミサイルに搭載できるほど小型化された核弾頭を開発したというニュースも伝えられた。だが対北朝鮮問題の新たな転換点になる2つの事件については相対的に関心が低いようだ。
オバマ米大統領は先月16日(現地時間)、新しい対北朝鮮制裁行政命令を発動した。北朝鮮に対する制裁程度を核交渉の妥結前のイランに対する制裁と似たような水準まで引き上げたのだ。米国は中国の反対を押し切って対北朝鮮制裁の中に「セカンダリーボイコット(Secondary boycott)」を初めて適用した。これを通じて米国は、北朝鮮と取り引きする個人や企業などの米国内の資産を凍結できる。今回の措置で損失をこうむることになる会社はほとんどが中国企業だ。中国は対北朝鮮貿易が最も活発な国であり、北朝鮮の主な鉱物輸出国だからだ。米国と北朝鮮いずれもと取り引きする中国の企業は、今や両国のどちらと取り引きするのか選択しなければならない状況だ。中国が対北朝鮮制裁決議2270号に同意することになったのは、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の韓半島(朝鮮半島)再配備の可能性と共に対北朝鮮貿易をする中国企業が損失をこうむることになることに対する憂慮も一役買った。