【コラム】不快な映画広告と集団主義
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.26 13:16
映画館に行くたびに不都合な広告2つを見る。一つはある大型劇場が後援する「プレミアムコリア」であり、もう一つは歌手イ・ソンヒが歌う「頑張れコリア」だ。ともに趣旨はよい。「私たちは韓国が誇らしい国であることを忘れていました」「厳しくても頑張れコリア!」という内容だからだ。それでも何か引っ掛かる。なぜだろうか。
歌にもなった名演説で米国のオバマ大統領は「Yes. We can!」を10回以上も繰り返す。この文章の主語の「私たち(We)」は「私(I)」が自発的に集まって生じた集団だ。このためオバマ大統領の演説に多くの市民が共感して呼応した。これに対し、これらの広告は私が誇らしい人間であることを想起させるのではなく、私たちの国が誇らしい国であることを強調する。個人が幸せな日でなく大韓民国が幸せな日まで頑張ろうという。