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<緊急診断>国際投機資本、人民元攻撃…実際に打撃を受けたのは韓国ウォン

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.02 13:45
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「3600億ドル以上の外貨準備高に加え、過去最長期間の経常黒字のため、韓国ウォンはびくともしない」。

年初に新興国危機論が浮上すると、政府と韓国銀行(韓銀)は自信を見せた。むしろウォン高を懸念した。しかし今年に入って先月29日まで、韓国ウォンは米ドルに対して5.2%も値下がりした。インド(-3.68%)、台湾(-1.27%)、中国(-0.83%)よりも下落幅が大きかった。安全資産と認識されている日本円は6.46%値上がりした。インドネシア(2.95%)、マレーシア(1.75%)、タイ(1.09%)、シンガポール(0.08%)の通貨も値上がりした。

 
先月29日、韓国ウォンは1ドル=1240ウォン台まで下落した。5年8カ月ぶりのウォン安ドル高だ。過去10年間に韓国ウォンがこれほど大幅に値下がりしたのはわずか2回だけだった。2008年のグローバル金融危機(2008年9月-2009年9月)、2010年の欧州財政危機(2010年5-7月)だ。国際投機資本の攻撃を受けたのは中国人民元だが、実際に打撃を受けたのは韓国ウォンということだ。

ウォン安は輸出企業には好材料だ。韓国商品の価格競争力が高まるからだ。しかし急激なウォン安は外国人投資資金の流出を招きかねない。すでに市場では外国人投資家の韓国債券売りが表れている。韓国取引所と金融投資業界の暫定集計によると、外国人は先月1-25日の韓国債券市場で4兆2620億ウォン(以下、純投資額基準)を売った。2010年12月(-5兆3000億ウォン)以来の最大規模だ。特に韓国債券投資の「大手」フランクリン・テンプルトンは先月2兆ウォン台の債券を売却した。キム・ジナIBK投資証券研究員は「テンプルトンを含めて先月の債券売りはほとんど1年未満の超短期債券」とし「ウォン安と低金利のため差益実現売りが集中し、先月の売り渡し額が膨らんだ一時的な現象」と分析した。NH投資証券のカン・スンウォン研究員は「外国人が中長期債券を売り始めれば話が変わる。外国人の動向を持続的に見守る必要がある」と指摘した。

他の新興国に比べて通貨価値を防御する実弾が多いにもかかわらずウォン安が急激に進んだのは、いくつかの要因が複合的に作用したからだ。▼中国人民元と韓国ウォンの連動現象▼世界景気の減速と韓国の輸出危機▼他の通貨に比べ高く評価された過去2、3年間の反動▼北朝鮮核リスク▼韓銀の追加利下げの可能性--などだ。

企画財政部の当局者は「いくつかの悪材料が重なったが、特に過去になかった人民元と韓国ウォン連動現象に注目している」と述べた。韓国と中国の経済密着度が高まり、人民元が攻撃を受ければ、相対的に外国為替市場がより大きく開放されている韓国ウォンが致命傷を受けるということだ。人民元と世界貿易をめぐる見通しが悲観的であるほど、中国と経済的に密接で輸出依存的な韓国市場に対する疑いが強まるしかない構造だ。

シティグループのチャン・ジェチョル韓国首席エコノミストは「世界経済の不安定、米国など中央銀行の政策の不確実性と重なり、ウォン安はしばらく続くだろう」とし「最近のように変動性が大きい市場が年末まで続くと見ている」と述べた。

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