<ノーベル賞の話>クラゲの祝福-2008年ノーベル化学賞-
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.23 10:33
一般的にノーベル賞と言えば天才科学者の創意的な成果を思い出させる。だが平凡な科学者であってもチャンスが与えられたら、考えたアイデアと成果で受賞する人も結構いる。夜にクラゲを見るときらめくような光が出てくるが、そのような光を出すたんぱく質の1つが緑色蛍光たんぱく質(GFP)だ。下村脩はGFPの生化学性質を明らかにし、マーティン・チャルフィーとロジャー・チエンはGFPの応用の可能性を開いた業績で2008年にノーベル賞を受賞した。波及効果の大きい成果でもあったが、彼らがこの件でノーベル賞を受賞すると予想した人はほとんどいなかった。
米国プリンストン大学とウッズホール海洋研究所で働いていた下村は1961年から88年の間に19回、西海岸に行って毎日3000匹のクラゲを採集することを繰り返し計85万匹からクラゲのたんぱく質を分離して研究した。彼は良い生化学者だったが、学界を揺るがすほどの成果を出した人ではない。