【コラム】大統領の怒り=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.16 11:23
怒り心頭に発した状態でむやみに突き上げて不覚を取った経験は、誰にでも1回ぐらいはあるだろう。妻につい怒りの言葉を吐き出して後から何倍もの仕返しをされたり、不当な指示をした上司に反抗して重ねがさね後悔したりもする。それが人だ。怒りはできるだけ自制するのが良いとしても、それはどれほど容易だろうか。不正に怒ったり、失望感と裏切りに怒ったりもする。
朴槿恵(パク・クネ)大統領が強く立腹した。韓国・北朝鮮をつなぐ最後のつながりの輪である開城(ケソン)工業団地まで閉ざしたのだ。朝鮮日報13日付の報道で朴大統領の怒り具合を察することができる。記事によれば洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一部長官が10日に発表した「開城工業団地稼働全面中断声明」で、統一部が上げた原案の跡はほとんど残っていなかったという。朴大統領が直接、真っ赤な線をさっさと引きながら新しく手直して書いたということだ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「声明の相当部分は、大統領の肉声と変わらない」として「信頼を破った相手に対する怒りが込められた」と話したという。