中国政府の市場との疎通失敗が人民元の乱高下を大きくする(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.02.09 11:26
「本当に下手だ」。
司空壹(サゴン・イル)世界経済研究院(IGE)理事長の話だ。中国政府が金融市場との疎通があまりにも下手だという話だ。実際に中国政府は、株価暴落による市場の変動性を緩和するために先月初めサーキットブレーカー(臨時取引停止措置)制度を導入した。株価が5%落ちればしばらく休息を、7%以上落ちればその日の取引を停止する措置だった。だが投資家の不安感を助長する逆効果が広がり結局、中国当局はサーキットブレーカーを暫定中止した。司空理事長は「意図は良かったが市場はサーキットブレーカーが発動される前に売って離れなければならないというふうに受け止めた」として「そのせいで株価の暴落が一層激しい」と話した。
中国当局の疎通失敗は「ソロスたたき」でも広がっている。中国共産党機関紙である人民日報は先月26日付の海外版1面社説で「ジョージ・ソロスが中国に戦争を宣言した」として「人民元と香港ドルの下落にベッティングした彼の試みは成功できないだろう」と主張した。当時、人民元は攻撃を受けていた。米国ドル対比で人民元の価値は昨年6月から先月までに6%ほど下落した。ロイター通信は「昨年末からさまざまなヘッジファンドが人民元の下落にベッティングしている」として「人民元が20~50%さらに下落すると予想される」と報道した。