【コラム】外交なき北核外交=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.26 14:14
米国中央情報局(CIA)の予測どおりならば、北朝鮮の金氏の王朝政権はすでに滅びているはずだった。15年前の2000年、CIAは当代の最高専門家たちと15カ月にわたる討議の末に「グローバルトレンド2015」という未来予測報告書を出した。この報告書でCIAは「2015年には統一された韓国・北朝鮮がアジア地域で相当な軍事力を誇示することになるだろう」と見通した。統一過程で韓国が相当なエネルギーと資源を消費することになるという展望も出した。CIAは完全に無駄足を踏んだ。「予測」というより「期待」に近かった。
世界最高の情報力を誇るというCIAも、世界最高の「閉鎖国家」北朝鮮の前では対応できない。CIA韓国支部長をつとめたこともあるドナルド・グレッグ元駐韓米大使は記者とのインタビューで「北朝鮮は米国の史上最悪の情報失敗事例」と告白した。彼は昨年出版した回顧録『歴史のかけら(Pot Shards)』において情報不在が米国の対北朝鮮政策に及ぼす弊害と副作用を辛らつに批判した。彼は「米国はよく知らないとか嫌いな外国の指導者や団体を『悪魔化(demonization)』する傾向があり、そのたびに米国は問題に直面した」として「相手に対する無知の隙間を偏見で埋めることになれば扇動が紛争を触発し、その結果は皆にとって損害」と強調した。