【コラム】少女像は「合意」の外側に座っている=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.05 08:29
厳しい外交3年の末、慰安婦問題が妥結した。1991年に外交争点に浮上して以来24年目だ。朴槿恵(パク・クネ)政権の努力が実を結ぶ瞬間であり、日本も国際舞台に出ていく山脈一つをかろうじて越えた。米国の後押しと水面下の調整が有効だったのだ。世界戦略の拠点である韓日関係が数年間にわたり冷え込んで何も進まない中、交渉妥結の便りはペンタゴンの人々には「気楽に楽しめる音楽」だった。イスラム国(IS)のテロとの戦いに神経が尖らせた世界戦略家にとって交渉妥結は小さいが重大な朗報であるのは間違いない。米下院の慰安婦決議案採択を主導したマイケル・ホンダ議員さえも「正しい方向であり一歩進んだ歴史的な里程標」と述べ、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長も「歴史が高く評価する正しい勇断」だったと朴槿恵大統領を称えた。
岩のように動かなかった安倍政権を動かしたため、そのように言うことができるだろう。保守の源流である明治維新の尊王派の後えいを自負する安倍首相の口から「日本政府の責任を痛感する」という発言が出てくるようにするまで、どれほど多くの困難があっただろうか。投資、経済協力、文化交流、観光産業が結氷するのを甘受してまでそのようにした理由は、日本政府の「自認」という踏み石を置くためだった。経済大国に10億円など何ともないが、日本政府が自責の徴表として出したお金で設立した財団の存在自体が重要だ。ドイツのように自ら建設した痛恨のホロコースト記念館ではないが、日本政府の予算が投下された法律違反の象徴物を確保したという事実の未来価値に背を向ける必要はない。長崎平和記念館には原爆投下の理由を語る証拠物がない。