【時視各角】「韓国は『失われた10年』も持ち堪えられない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.22 09:22
トヨタ自動車の労使は毎年同じ場所で労使合意文に署名する。1950年、豊田喜一郎社長の執務室だ。「その年破産直前のトヨタは8000人中1500人を解雇した。組合員は事務室の前に退職勧告状を積み上げ火を付けて抵抗した。75日間ストが続いた。労組は喜一郎社長が退く条件で解雇を受け入れた」。(『豊田市トヨタ町一番地』、読売新聞)その痛み以降トヨタは53年間1度もストはなかった。
2003年からしばらく韓国にはトヨタ熱風が吹いた。多くの本があふれ、「かんばん方式」、ジャストインタイム(JIT)システムは普通名詞になった。同年のトヨタの売り上げ165兆ウォン(約17兆円)、営業利益14兆4000億ウォンに刺激されたのだ。アジア最高記録だった。重要なことはその次だ。労組が先に基本給据え置きを提案した。「業績の半分以上は海外法人のおかげだ。営業利益の40%は円安にともなう錯視効果だ。いつ円高がくるかもしれない。物価もマイナスなので基本給据え置きは当然だ」。感動した会社は60歳定年延長でこたえた。