【中央時評】金剛山観光と2兆6163億ウォン(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.21 16:09
ひょっとして突破口が開かれるだろうかと期待したが、やはり決裂で終わった。12月11日に開城(ケソン)で開かれた南北次官級会談に対する所感だ。しばらく南北関係は梗塞局面が避けにくくなった。来月始まる韓米連合軍事訓練と4月の総選挙政局を勘案すると、南も北も当局者対話に余裕を持って臨むのは容易でないだろう。
決裂の理由は南北間の議題調整失敗と伝えられた。韓国側は離散家族問題の根本的解決、環境・民生・文化の3大通路開設、非武装地帯(DMZ)世界生態平和公園の造成、開城工業団地3通(通行・通信・通関)などを優先的な議題として提起した一方、北側は金剛山(クムガンサン)観光再開問題を核心議題として持ち出し、合意にいたらなかった。洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一部長官は17日、寛勲(クァンフン)討論会で「原則まで変えて離散家族と金剛山観光を交換するのは不適切」と決裂の背景を明らかにした。2013年の開城工業団地閉鎖当時に「原則の勝利」を経験したと信じていて、8・25合意もその延長線上で理解している韓国政府としては、他の選択を悩む可能性は極めて少ないとみられる。