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【社説】過去最高の格付けに自惚れる時ではない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.21 11:48
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国際格付け機関ムーディーズが先週末、韓国の国債をAa2に格上げした。今までスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチを含む3大国際格付け機関から韓国が受けた格付けのうち最も高い。格付けでは中国・日本など周辺の経済大国を上回った。Aa2以上を維持している国は主要20カ国・地域(G20)のうち7カ国にすぎない。

うれしいことだ。世界経済は米国の利上げと中国景気の減速で厳しい。特にブラジルなどの新興国は原油安と相次ぐ格下げで危機を迎えている。ムーディーズの格上げで韓国経済は新興国とは根本的に違うという点が認められることになった。海外からの資金調達金利を低め、国内株式市場や外国為替市場での耐力を高めるのにプラスになるだろう。企業投資と家計消費の委縮で自信を失っている経済主導者の士気を高め、悲観論を鎮める契機にもなる。

 
しかし油断は禁物だ。格付けは過去と現在を反映した指標にすぎない。未来を保障しない。1997年の通貨危機直前、国際格付け機関は相次いで格上げして韓国経済を楽観論に染めた。2008年のグローバル金融危機当時も問題を抱えていたグローバル投資銀行(IB)は破綻直前まで最高格付けを維持した。格付けが一国の経済全体に対する評価でない点も忘れてはならない。政府の財政と貿易収支、外貨準備高のようなマクロ指標を通じて負債償還能力を見るだけのことだ。日本も「失われた20年」の間、世界最高級の格付けを維持した点を記憶しなければいけない。

現在、韓国経済も日本のように長期低成長に入るという懸念が強まっている。少子高齢化と革新不足で成長潜在力が急速に落ちている。労働・教育改革と産業再編も進まない。このままでは過去最高の格付けが一時の夢になることもある。格上げを契機に構造改革と体質改善に速度を出す知恵が求められる。格上げは転がり込んできた福だが、これに安住すれば災いに転じることもある。

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