「借金の奴隷で社会生活を始める青年、格別の対策が必要」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.18 16:35
2001年12月、みすぼらしいジャンパー姿の50代の男性がソウル瑞草洞(ソチョドン)の「金寛起法律事務所」訪れた。彼は金寛起(キム・クァンギ)弁護士(52)に自らを「新聞社の植字工として働いていた」と紹介した。1990年代半ば、コンピューター組版の導入で仕事を失った植字工は退職金で精肉店を開いたが、2001年のBSE(牛海綿状脳症)事態を乗り越えられなかった。
牛肉の消費が大きく減り、数枚のクレジットカードで穴埋めをする間、大きな負債を抱えることになった。自殺も考え、個人破産制度関連の新聞広告を見て弁護士事務室をあちこち訪ねたが、門前払いにあった。最後に訪ねた金弁護士が彼を温かく迎えた。金弁護士は「彼に『あなたのような人が増えればいつか裁判所も変わるはずだから一度行ってみよう』といったのが、私の今の人生の始まりだった」と記憶した。