【グローバルアイ】自民党60年、中道保守はどこに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.01 11:08
約20分間の演説は終始、自信にあふれていた。先月29日、東京で開かれた自民党立党60周年記念式典。安倍晋三総裁(首相)はアベノミクスの成果を強調した。再執権3年間でGDPが28兆円増えて企業が過去最高の収益を出しているといった。7県の雇用は高度成長期よりも良くなったと紹介した。それと共に「自民党立党宣言の中の『政治は国民のもの』という原点から経済再建に努力した」と自評した。念願である改憲については間接的に言及した。「先輩たちは(米軍)占領時代の構造を変えなくてはいけないと決意した」と明らかにした。改憲は自民党立党以来の党是だ。来年7月の参議院選挙を控えてひとまず改憲議席を確保するための景気回復に注力するという意と読まれた。
安倍首相の自信を後押ししているものにはいくつかある。内閣支持率が50%前後だ。世論を両分した安保法制の国会審議前に回復した。保守層では安倍個人の人気が相当なものだ。朝日新聞が先月、自民党党員を対象にした歴代最高総裁の評価調査で安倍首相は全体の19%と最も高かった。次が小泉純一郎(17%)、田中角栄(16%)、中曽根康弘(5%)の順だった。国会も盤石だ。衆議院の議席が公明党と合わせて3分の2を超える。さらに野党は支離滅裂だ。2000年代中盤1年に1回首相が変わっていた時とは雲泥の差だ。リーダーシップ赤字がリーダーシップ過剰黒字になった。