トルコの国境地域のシリア反乱軍の占領地域を空爆したロシアの戦闘爆撃機が２４日（現地時間）、トルコの戦闘機によって撃墜された。トルコ官営のアナドル通信などによれば、この日午前トルコ空軍所属のＦ－１６戦闘機がロシアのＳＵ（スホイ）－２４戦闘爆撃機１機を撃墜した。今回の事件がイスラム国（ＩＳ）撃退に出た各国の連合戦線に亀裂をもたらしかねないという懸念が出ている。１３日のパリ・テロ後、米国中心の西側諸国とロシアはＩＳ撃退で同じ声を出しながらも、シリアのアサド政権の行方については別の声を上げてきた。

トルコ国防部はこの日「２４日午前９時２４分ごろロシアの戦闘爆撃機がトルコ領空を侵して２機のＦ－１６戦闘機を出撃させ、５分間で１０回にわたり領空侵犯の事実を警告したが出て行かず撃墜した」と明らかにした。トルコはレーダーの軌跡資料も公開した。

だがロシア国防部は「該当の戦闘爆撃機はシリア上空６０００メートルを飛んでいた」としてこれを否定した。ロシアのプーチン大統領も強い口調でトルコを非難した。プーチン大統領はこの日「ロシア空軍はトルコの領土を侵したり威嚇したりしたことがなく、テロリスト撃退のために献身していた」として「今まで私たちはトルコを友人として接していたが、彼らはむしろ私たちの（ロシア）などを刃物で刺した。今日の悲劇は深刻な結果を招くだろう」と激怒した。

この日トルコの民営放送ハベルトゥルクＴＶは、撃墜されたロシア戦闘爆撃機が煙を吐いて垂直に墜落し、火炎に包まれたまま森に落ちる姿を放映した。墜落した場所はトルコの国境地域であるシリア西北部のラタキアだ。アナドル通信が入手したほかの映像では２人の操縦士がパラシュートで脱出する様子が確認された。撃墜されたＳＵ－２４戦闘爆撃機は１９７０年代に実戦配備された旧型機種である一方、トルコ軍のＦ－１６戦闘機は８月に導入した最新改良型だ。


トルコ「領空侵犯」露ＳＵ－２４撃墜…プーチン「友人が刃物刺した」（２）