【社説】自殺率最高なのに抗うつ剤服用が最低水準とは…=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.19 14:57
自殺率が世界最高水準である韓国が、うつ病治療薬の服用は最も低い方であることが分かった。経済協力開発機構(OECD)の保健医療報告書によれば、韓国の抗うつ剤の消費量(2013年基準)は28の調査対象国の中でチリの次に低かった。韓国の人口10万人あたりの自殺率はOECDで最も高い。昨年27.3人でOECD平均(12人)の2倍を超える。特に10~30代の死亡原因1位は自殺だ。成績・入試・就職につながる無限競争のトンネルで多くの若者がストレスとうつ病に苦しみ、深刻になれば死にも追いやる。最近では早期退職したベビーブーマー世代(50~59歳)のうつ病患者も急増している。
うつ病はよく「心の風邪」と呼ばれる。早期に治療すれば簡単に治るが、放置しておけば自殺につながりかねない。うつ病患者の15%程度が自殺を図るという研究結果もある。風邪を軽く考えて肺炎へと悪化して亡くなる恐れがあるように、そのまま放置しておけば致命的な危険性を持っているということだ。