【中央時評】太平洋の道vsアジアの道(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.16 10:49
ますます激しくなっている米国と中国の競争関係。いま韓国が直面している最も深刻な外交安保戦略問題だ。実はアジア諸国が共通して直面している問題でもある。この狭間でどのようにしなければならないだろうか。
こうしたアジア諸国の悩みに対する興味深い解決法が韓国の目を引いている。最近キッシンジャーの伝記前編を出版したハーバード大学の歴史学者ニーアル・ファーガソン教授の見解だ。アジア諸国は米国と中国どちらか一方に密着したように見えることを避けなければならないということだ。すなわちキッシンジャーが彼の著書『世界秩序』で言及したビスマルクの「曖昧性戦略」を考慮する必要があるということだ。
ビスマルクは外交官出身でドイツを統一した鉄血宰相だ。彼に同盟国であるオーストリアとロシアの対立は悩み事に違いなかった。ここで彼が持ち出したのが「曖昧性戦略」だ。どちらか一方に密着したように見られず、ドイツ・オーストリア・ロシア3カ国の関係を曖昧に維持するというものだった。この戦略は欧州のパワーゲームでその真価を遺憾なく発揮した。