野球の国際大会「ＷＢＳＣプレミア１２」に出場する韓国代表が４日、高尺（コチョク）スカイドームで行われたソウルスーパーシリーズでキューバに６－０で完封勝ちした。オープン後初めて公式試合が行われた韓国国内初のドーム球場と観客１万４０３９人に意味のある勝利をプレゼントした。

全盛期に比べて戦力が弱まったとはいえ、世界アマチュア野球の王子キューバ。しかし韓国は投手力、打力、走塁プレーでキューバを圧倒した。守備の失策もなかった。

勝負は序盤に分かれた。１回裏二死から３番打者の金賢洙（キム・ヒョンス）がキューバ先発ヨネニス・イェラから左翼に二塁打を放った。国内の選手では高尺ドーム公式試合１号安打となった。キューバのメサ監督は４番打者の朴炳鎬（パク・ビョンホ）を敬遠するよう指示した。「韓国戦で必ず勝つ」という意思の表れだった。しかしメサ監督の狙いは外れた。５番の孫児葉（ソン・アソプ）のセンター前ヒットで金賢洙が生還し、羅成範（ナ・ソンボム）もタイムリーを放った。続く二死満塁から８番の姜ミン鎬（カン・ミンホ）が押し出しとなる四球を選び、３点目を挙げた。

５回には一死三塁からキューバの３番手ベタンクルトの暴投で金賢洙がホームを踏んだ。６回には一死一塁から鄭根宇（チョン・グンウ）がセンター前ヒットを放ち、キューバ三塁手の悪送球で１点を追加した後、閔炳憲（ミン・ビョンホン）のタイムリーも続いた。

金広鉉（キム・グァンヒョン）が３イニングを投げて交代した後、この試合でＭＶＰに選ばれたイ・デウンが４イニングをパーフェクトに抑える印象的な投球を見せた。８回に登板したチョン・ウラムも三者凡退に抑え、９回には趙茂根（チョ・ムグン）とイム・チャンミンが投げて締めた。

２日に入国したキューバは時差に適応できなかったのか、爆発的なプレーが見られなかった。先発イェラをはじめ、６人の投手が登板したが、球速１４０キロ以上のボールはほとんどなかった。

この試合はメジャーリーグ球団の数人のスカウトも観戦していた。あるスカウトは「最も大きな目的はキューバ選手をチェックするため」と話した。スカウトには所得が少ない試合となった。

これで韓国代表は評価試合を含めてキューバ戦４連勝となった。韓国は２００８年のソウル蚕室（チャムシル）球場での評価試合（１５－３）、同年の北京オリンピック予選（７－４）と決勝（３－２）ですべて勝った。かつてキューバの赤いユニホームは韓国代表にとって恐怖の象徴だった。しかし今は変わった。キューバ戦で完封勝利は韓国野球史上初めてだ。