韓国にあふれるコメ在庫、海外無償援助は可能か(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.27 16:50
忠清南道舒川郡(ソチョング)で35年間にわたり稲作をしてきたノ・ギレさん(66)は最近、黄金色に熟していく風景を眺めると心が満たされるが、今年も豊作が予想されるという政府の発表に気が重くなる。ノさんは「普通4000平方メートルの収穫が60キロ入りで50-60袋ずつだが、今年は70袋を超えそうだ」とし「価格も価格だが、他の地域も豊作だというので、コメの買い上げがきちんと行われるかどうか分からない」と心配した。
豊作の逆説が農家を襲った。政府・与党は急いで対策の準備に入った。最も簡単な道は北朝鮮へのコメ支援だ。北朝鮮では7月、干ばつが続いた。国連食料農業機構(FAO)も21日、「北朝鮮のコメ・トウモロコシ生産量は昨年の430万トンより60万トン少ない370万トン」と予想した。しかし2010年3月の韓国哨戒艦「天安」爆沈事件のため南北貿易を全面中断した5・24制裁措置が障害となっている。「天安」爆沈および延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件に対する北側の謝罪なしに南側が一方的にコメ支援を再開する名分はない。北朝鮮も自尊心を守っている。国際社会に支援を要請しながらも韓国政府にはしない。政府関係者は「南側政府の支援を受けるのは自尊心が許さないというのが現在の北側の雰囲気のようだ」とし「北側の態度が変わらない限りコメを送る方法はない」と伝えた。