【社説】政策の食い違いが粒子状物質被害を拡大する=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.25 13:18
16日から1週間余りわたり韓国の空が粒子状物質で覆われた。韓半島上空の空気が停滞したためだが、長期の日照りでほこりを洗い落とす雨が降らないのも原因だった。幸いきのう恵みの雨が降り粒子状物質はほとんどなくなった。
だが、粒子状物質汚染が今回の1度で終わることを期待するのは難しい。毎年秋から春まで繰り返されているのが現実だ。特に韓半島の冬の天気の特徴は三寒四温でなく「三寒四微(粒子状物質)」に変わったという話まで出てくるほどだ。冷たい風が吹く3日は空気が澄むが、寒くない4日間は粒子状物質が立ち込めるということだ。
粒子状物質の中でも直径が髪の毛の30分の1以下の超微小粒子が問題だ。超微小粒子には有害化学物質と重金属が含まれており、人間の体にはたばこの煙より害が大きい。超微小粒子にさらされれば肺がん発生率が増加する。世界保健機関(WHO)も大気中の超微小粒子を発がん物質と規定している。超微小粒子はまた、肺を通じて血管に浸透し、脳卒中や心臓疾患の発生の可能性も高める。ソウル・京畿道(キョンギド)地域で粒子状物質など大気汚染により年間1万5000人余りが早期死亡するという分析もある。