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<韓国歴史教科書国定化>戦争をした独仏、「双子教科書」で葛藤解消(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.15 15:04
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歴史の解釈とそれに基づく教科書執筆をめぐる葛藤は韓国だけの問題ではない。米国と英国、フランス・ドイツなどが先に経験した。

1980年代、英国ではビクトリア時代(1837-1901)と呼ばれる大英帝国の絶頂期をどう見るべきかをめぐり論争があった。サッチャー首相までが当時の英国の歴史教科書を批判した。「すべての世代が国史を間違って理解し、低く評価する教育を受けてきた。わが国の社会主義学者と著述家は、史上最も偉大な進歩があったその時代(産業革命・ビクトリア時代)、英国が他国より最も進んでいたその時代を、最も暗鬱な時期として描写している」と糾弾した。左派の帝国主義批判に立脚した国史の記述が間違っているという宣戦布告だった。こうした反省に基づき、英国政府は86年、ケネス・ベーカー教育相の主導で教育改革に着手した。88年の「教育改革法(Education Reform Act)」、89年の「歴史分科草案グループ(History Working Group)」構成などを経て教科書改訂につながった。

 
韓国が注目するべき事例もある。90年代の米国の「歴史標準書(History Standards)」開発をめぐる騒動、2003年にドイツとフランスの青少年が発議して制作した両国共同歴史教科書がそうだ。米政界は歴史執筆をめぐる葛藤を議会の表決を通じてうまく解消し、ドイツ・フランス両国は相手の立場を考える精神で反目を賢く解決した。

◆議会で歴史葛藤を縫合

90年、米国のブッシュ大統領は一般教書演説で、学校教育向上のために5科目に適用される世界的レベルの標準書を開発すると明らかにした。これを受け、歴史教科書の方向と内容を提示した「5-12学年用米国史標準書」「5-12学年用世界史標準書」が作られた。

問題は標準書が過度に左派的だと右派論客が批判して始まった。右派は標準書の内容が「政治化された歴史(politicized history)」を含んでいると規定した。重要な歴史的事件や人物は抜け、女性と労働階級、人種・宗教的少数に関する執筆ばかり強調していると指摘した。具体的に米国史標準書の場合、初代大統領がジョージ・ワシントンという事実さえも記述せず、 マッカーシーとマッカーシズムは19回、白人優越主義団体KKKは17回も言及しながらエジソンやアインシュタインには一度も触れなかったと攻撃した。驚くほど韓国の「左偏向歴史教科書論争」と内容が似ている。

白眉は米国人の問題解決方式だ。上院で標準書を全国的な歴史標準書として承認してはならないという決議案を採択する過程で、党利党略に拘束されない自由な討論と表決があった。保守的な共和党議員が手続き上の問題を指摘しながら標準書批判に反対し、進歩的な民主党議員はほとんどが標準書の左偏向を認めた。その結果、99対1という圧倒的な票差で決議案を通過させた。政界が先に教科書の葛藤をあおる韓国とは全く違う政治文化だ。


<韓国歴史教科書国定化>戦争をした独仏、「双子教科書」で葛藤解消(2)

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