<TPP妥結>韓日、TPP正面勝負へ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.07 07:55
韓国と日本の自由貿易競争時代が目の前に迫った。韓国を除いた米国・日本など12カ国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)が妥結したからだ。韓国の10大輸出国のうち6カ国がTPPに参加した。韓国の今年1-8月の輸出額で2位の米国、ベトナム(4位)、日本(5位)、シンガポール(6位)、メキシコ(8位)、豪州(10位)だ。韓国は日本とメキシコを除いた他の国とは個別的に自由貿易協定(FTA)を締結したが、日本は今回のTPPを通じて一気にFTA強国に浮上することになった。TPPに参加した国の市場では日本企業の立場が以前より強まると予想される。韓国は韓米FTAを通じて米国市場で関税の恩恵を受けたが、日本はそうでなかった。しかしこうした優位は消えるしかない。
今年に入って韓国の輸出額は前年比10%ほど減少し、警告音はさらに強まっている。新たに突破口を探さなければならない。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相兼企画財政部長官は6日、国会企画財政委の国政監査で「TPPに参加する方向で検討していく。非常に大きな『メガFTA』が妥結したため、いかなる形でも参加する方向で検討されなければいけない」と述べた。
韓国が今後、TPPに参加すれば、結局、日本とFTAを締結することになる。しかし日本はこれまで韓国がFTAを締結した国とは違う。今までのFTAは韓国が製造業で利益を得て農業で損失が生じる構造だったが、日本は韓国より製造業の競争力が高い。さらに韓国は今年1-8月、日本に対して138億ドル(約16兆ウォン)の貿易赤字を出した。単一国家では最大の赤字国だ。6日に訪韓したブリンケン米国務副長官は「韓国とのTPP議論を歓迎する」と述べた。しかし新たに加わる国に対するTPP加入条件や手続きが決定されず、現在のところ韓国の加入や時期は不透明であるのがもう一つの変数だ。