【コラム】安倍晋三、歴史に背を向ける(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.02 09:12
安倍晋三首相は祖父世代から2つの血を受け継いだ。一つは反戦・平和主義の政治家だった父方の祖父・安倍寛のもので、もう一つは第2次世界大戦のA級戦犯である母方の祖父・岸信介のものだ。安倍寛は太平洋戦争開始の翌年の1942年、衆議院選挙に無所属で出馬し、東条英機の軍閥政治を批判しながら当選した反骨政治家だった。安倍の母方の祖父・岸信介は東条戦時内閣の商工大臣として軍需物資調達の総責任者だった。
安倍晋三は父方の祖父ではなく母方の祖父をロールモデルに選択し、日本の軍国主義的な過去を宣揚する極端保守主義者、民族主義者、歴史修正主義者になってしまった。こうした安倍の登場で韓日、日中間の歴史葛藤は深まった。祖父が成し遂げられなかった夢をかなえようとする安倍にとって平和憲法9条は厄介な存在だ。憲法を改正して日本を戦争ができる国にし、再び世界に大国として君臨するのが彼の夢、ではなく現実的な目標だ。