【時視各角】フォルクスワーゲンの詐欺劇を見て=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.30 14:29
「私たちは、知らずにだまされたのか」。
フォルクスワーゲン(VW)の排気ガス実験操作の詐欺劇の内幕が明らかになりながら最初に浮かんだ思いがこれだった。フォルクスワーゲンをはじめとするドイツ系自動車企業が「クリーンディーゼル」技術の広報に熱を上げていた場面を思い出す。2000年代の中盤だった。欧州乗用車メーカーらはディーゼル乗用車を国内に導入して積極的にマーケティングを展開した。
当時、ディーゼル車のイメージは悪かった。韓国でディーゼル車は真っ黒な媒煙ガスをもくもくと漂わせた媒煙バスとして記憶されていた。ところがクリーンディーゼルとは。ディーゼルは、ガソリンに比べ燃費と力が良くて二酸化炭素の排出は少ないが、世界保健機構(WHO)も一級発ガン物質に指定した酸化窒素と微細粉じんを排出するというのは常識だ。ところが「このようなディーゼルがどうして清浄なのか」と疑問を提起すれば、これらの自動車業界の関係者は「知らないお言葉」としながらディーゼルエンジンの清浄性を証明する各種実験資料を引っ張り出しながら話した。「世界最高水準のドイツの自動車技術で燃料を完全燃焼させて媒煙をキャッチする技術を実現した。環境を最も優先に考える欧州が今ディーゼル車を中心に向かっていることが、清浄ディーゼル技術の信頼性を示すものだ」。