【グローバルアイ】日本で台風になった『茶色の朝』の警告
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.29 10:36
年初には2015年の日本がこれほど揺れ動くとは予想できなかった。日本の国会議事堂をデモ隊12万人が取り囲むとは想像できなかった。ベビーカーを押して出てきた若い主婦が「誰の子も死なせることはできない」として「戦争法案廃棄」を叫ぶこともだ。昨年12月、国家機密漏洩時は最高懲役10年に処する特定秘密保護法が施行された時のように、反対デモが一度行われた後はまた静かになると思われた。あたかも湯飲み茶碗の中の台風のように。
年初に日本で関心を集めた本がある。1998年にフランスの小説家フランク・パブロフが出した『茶色の朝』だ。安倍政権が国家安保を理由に各種情報の秘密指定期間を最長60年とする秘密保護法を施行すると、うわさが広まって売れた。
『茶色の朝』に登場する政府は「茶色法」を作る。猫があまりにも多いため茶色でなければすべて除去するよう命令する。科学者は茶色の猫が都市で生きるのに適しているという実験結果を発表した。当惑していた市民がまもなく順応すると、犬も茶色だけを残すよう指示が出る。茶色新聞や茶色本など国全体がすべて茶色に染まる。主人公は「初めて茶色法が作られた時、『これはいけない』と話すべきだった」と後悔する。