【社説】韓国の北東アジア開発銀行はどこかへ行き、AIIBだけが横行する
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.10 16:30
訪韓中の金立群アジアインフラ投資銀行(AIIB)初代総裁内定者の歩みがよどみない。昨日は青瓦台(チョンワデ、大統領府)を表敬訪問して朴槿恵(パク・クネ)大統領と歓談し、韓国企業人の懇談会でも中国経済に対する自信を隠さなかった。記者会見では「中国経済は成熟段階に入り、持続可能な発展も確信している」と躊躇なく話した。
AIIBの設立過程で見せた中国の執念と突進はすごいものだった。経済力、国防力に首脳外交力まで総動員したことが広く見えたほどだった。米国の憂慮と牽制、日本の不参加にもかかわらず57カ国が創立メンバーに確定したのは、一度決めた国家的プロジェクトならば強力に押し進めるという底力のためだろう。一角でG2というほどに大きくなった経済力など国力だけで成し遂げた成果ではなかった。金総裁内定者は大韓商工会議所の講演で今年中に公式スタートする時は70カ国以上が参加することにも言及した。AIIBに加入してほしいという公式提案を受けてから8カ月も悩んだ韓国政府が結局、土壇場で加入決定をするまでにも中国側の執拗な勧誘と要請があった。AIIBのことだけではない。いわゆる戦勝節記念式への朴大統領の出席要請、THAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備問題などであらわれた中国の執拗さと国益貫徹の意志は恐ろしいほどだ。