【噴水台】金正恩北朝鮮第1書記へ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.22 13:32
小説『西部戦線異状なし』を読んだことがありますか。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が学生時代を過ごしたスイスに亡命したドイツ作家エーリッヒ・レマルクが参戦経験を基に書いて出した作品です。第1次世界大戦中、ドイツ軍に志願入隊した19歳の学生たちが体験する戦争の惨状を描いています。この学生たちには夢がありませんでした。戦場で、夢とは持つことのできない贅沢だったからです。
分断70年の5日後である20日夜、私は金第1書記が「完全武装戦時体制」を公表するのを見て、韓半島(朝鮮半島)の銃声はしばらく止まっただけで決して終わったものではなかったという事実を痛感しました。大切な美しい山川が戦場に変わり、夢が贅沢になるようなことがいつ何時でも生じうることを再度確認しました。
レマルクの小説の題名とは違い、韓半島の西部戦線は現在、一触即発です。21日、朝鮮中央テレビでは桃色のチョゴリを着た女性アナウンサーが「軍事的妄動」「挑発狂気」など暴力的言語を次々と口にした直後、宣伝歌謡である「われわれの銃隊は容赦しないだろう」を放送しました。画面をいっぱいに埋めた戦争武器を見て、私は背筋が寒くなりました。