【グローバルアイ】韓日の境界線を綱渡りする「在日」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.10 15:04
日本で生まれ、ずっと日本語を使いながら生きてきた。日本の学校に通い、日本の会社に就職して12年間働いた。そんな彼に2013年5月、ことが起こった。業務を終わらせ同僚10人余りとともに夕方の終礼に参加した時だ。6カ月前から関係がこじれていた社長が彼を名指しして声を高めた。「この人は在日韓国人だ」。それと共に「君、これからは朝鮮の名前を明らかにしたらどうだ?」と公開的に話した。無理な業務指示に従わないため報復のつもりで彼の国籍を暴露したのだ。日本人の同僚たちは驚いた表情だった。
日本の東海地方に住むA氏はその日を忘れられないといった。「全身が熱くなり、冷や汗がほとばしってしばらく何も考えられなかった」と打ち明けた。彼はいわゆる「在日」と呼ばれる在日同胞だ。韓国国籍を持つ特別永住者だ。韓国の実名もある。だが日本の名前をいわゆる通名としてずっと使ってきた。幼少時から日本人たちの隙間で日本人のように生きてきた。事実、彼の体の中には韓国人と日本人血が半分ずつ流れている。父は日本人の祖父母から生まれた日本人だ。祖父が離婚後、韓国人と再婚して父は韓国国籍を持つようになった。母は在日だ。