【コラム】裸になった大統領=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.07.06 11:37
日本の作家・開高健の短編小説の中に『裸の王様』というのがある。題名どおりアンデルセンの童話をモチーフにした作品だが1957年、日本の最高権威の芥川賞を受賞した。
あらすじはこうだ。主人公の画塾に太郎という生徒が入ってくる。画材会社の社長の1人息子だ。彼の心は堅く閉ざされている。ほかの子供たちとつき合わず絵を描くこともない。主人公は絵を描かせようと努め、太郎は徐々に心を開き、筆で自身を表現し始める。ちょうど画材会社はアンデルセン童話をテーマにした写生大会を開催する。応募作品は全て童話の本の中の挿絵を真似たものばかりだった。太郎の絵は違っていた。主人公が聞かせた『裸の王様』を、短いふんどしだけをつけて闊歩する大名(地方領主)として描写した。想像力にあふれていたが、彼の絵は審査委員の嘲弄だけを受けて落選する。