<韓国経済を襲った3つの悪材料>1.MERSで消費心理冷え込む
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.07.01 14:12
日本の円安攻勢で輸出が打撃を受けたうえ、中東呼吸器症候群(MERS)の影響で内需まで冷え込んでいる。経済を支えてきた輸出と内需の同時沈滞は、景気回復見通しをさらに暗くしている。統計庁が30日に発表した産業活動動向によると、5月の全体産業生産は前月比0.6%減少した。3月から3カ月連続の減少だ。5月の製造業平均稼働率も前月比0.7ポイント減の73.4%となった。グローバル金融危機を迎えた2009年5月(73.4%)と同じ水準だ。チョン・ベクグン統計庁産業動向課長は「自動車と半導体の輸出が振るわず、5月の製造業指標が悪化した」とし「MERSは6月に入って最初の死亡者が出たため、5月の景気指標には特に影響を与えていない」と述べた。MERSが本格的な影響を及ぼしていないにもかかわらず、輸出不振のためにすでに産業生産が打撃を受け始めたという意味だ。
MERSの影響は6月の体感指標や流通会社の売上高に本格的に表れる。韓国銀行(韓銀)がこの日発表した6月の製造業の業況判断指数(BSI)は66と、1カ月前に比べ7ポイント下落した。これは2009年3月(56)以来6年3カ月ぶりの最低水準。全国1736の製造企業を対象に調査した結果だ。指数が100以上なら、現在の景気を肯定的に見る企業が否定的に見る企業より多いという意味で、100以下ならその逆だ。先月25日に発表された韓銀の6月の消費者心理指数(CCSI)も2年6カ月ぶりの最低水準となる99だった。昨年のセウォル号惨事より冷え込んだ消費心理のためデパート・大型マートも直撃弾を受けた。MERSによる最初の死亡者が発生した先月1日から29日まで、ロッテ百貨店の売上高は4.5%減少した。