【社説】MERS、ギリシャ、中国の三重苦…民生の危機に立ち止まった韓国国会
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.29 11:26
よりによってこんな時に国会が止まった。韓国経済はいま内外で緊迫状況だ。MERSに日照りが深刻だ。ギリシャのデフォルト(債務不履行)は秒読みに入り、中国は電撃的に金利引き下げを断行した。国民が一致協力しても内外の危機に打ち勝つのは容易でない。それでも政界は政治闘争に没頭するばかりだ。国会法改正案拒否権以降青瓦台(チョンワデ、大統領府)と与党は院内代表辞任をめぐる勢力争いが続いている。野党はすべての議事日程を取り消した。民生が最も危険ないま、政界が手を離しているのだ。こんな職務放棄はない。
ギリシャは事実上デフォルトへの手順を踏んでいる。72億ユーロの救済金融を議論した欧州首脳会議は決裂した。預金者の預金引き出しによる取り付け騒ぎ1日2兆ウォンずつギリシャ銀行の残高が減っている。グレグジット(ギリシャのユーロ圏離脱)が間近に迫ったのだ。ギリシャの国内総生産(GDP)は欧州連合(EU)の約1.3%にしかならないが、短期的に国際金融市場を大きく揺るがしかねない。「海外資本のATM」というソウル金融市場が対岸の火事を見物している時なのか疑問だ。