【噴水台】慢性的な怒りから脱すること=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.24 14:14
タクシーに乗った。道が混んでいた。「MERSのために人々がみな車に乗って出てきてこの有り様」とタクシー運転手がぶっきらぼうに話した。「記者のようですが、どう思いますか?」。答える隙もない。運転手の声は一段と高まる。「国民は死のうが死ぬまいが隠ぺいした政府のためだよ!これが全部」。唾が飛んで、やがて叫びに近い怒りが出てくる。「この国は呪われたのか。血も出てこないよ!」。おびえた。ますます荒っぽくなる運転に耐えるのにドア側の取っ手をぎゅっと握りしめる。
久しぶりにソーシャルネットワークサービス(SNS)に入ると、ある30代の進歩派論客のデート暴力問題で怒りがみなぎっている。論客の元恋人が先週末、自身のブログに彼と交際していた当時に持続的に暴行を受けたという事実を暴露したのに伴ったものだ。釈明と反論と再釈明が飛び交い、人々は誰彼となく刃の鋭くなった非難と嘲弄を吐き出す。誰かが意見を上げれば「女嫌(女性嫌悪)」あるいは「熱血フェミ(フェミニスト)」というレッテルが直ちに飛んでくる。なぜ怒るのか理解するけれども恐ろしい。文を載せてみようかと思いながら静かに携帯電話を閉じる。