【取材日記】危機の韓国自動車業界、ドイツに学べ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.17 10:36
11日、ドイツ・ミュンヘンから車で1時間の距離にあるBMWディンゴルフィング工場。1万7500人の従業員が昨年36万9000台を生産した組み立てラインには頭が白い労働者が多かった。この工場の車体工程チーム長は「マイスター(職人)を優遇するのがわれわれの原則のため40~50代の割合が高い。だが、成果が少なければ年齢が高いからすべて優遇するのではない」と話した。
この工場の労働者の平均年俸はウォン換算で約5000万ウォン(約551万円)。だが、労働者別の格差が大きい。基本給を作業熟練度により10等級に分けて支給するのだ。同じ仕事をするからと同じ賃金を受けられるのではない。月給の最大14%という個別成果給は別途だ。「韓国の自動車業界は勤続により毎年年俸が上がり平均年俸が1億ウォンに達する」と話したところ、チーム長は「本当か。信じられない」と話した。
韓国にはないものがもうひとつ。「弾力労働制」だ。この工場の労働者は法定労働時間の1週間当たり35時間を超過した時間を1年に400時間まで「時間管理口座」に積み立てることができる。もし貯まった時間が35時間あれば1週間休みながら給料をもらうことができる。生産量が多くない時期に休暇に出かける形だ。工場長は「不況で生産量が減っても勤務時間だけ調節すれば良い。労働者は雇用を維持し会社は費用を減らすことができる」と説明した。