【社説】MERS、最悪の「警戒」段階に準じて対処する時
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.04 17:08
中東呼吸器症候群(MERS)事態で危機感が高まっている。すでに感染者は30人、検査中の人は99人だ。隔離対象者は1400人に迫った。新たな感染経路と推定される疑い患者も出てきた。科学学術誌サイエンスは拡散ペースに驚き、「韓国人の遺伝子がMERSに脆弱である可能性もある」と伝えた。当局の無能と不十分な防疫に対する怒りと不安、そして恐怖から約200の学校・幼稚園が休校・休園に入った。親は子どもを遊び場にも行かせない。一部の地方自治体は他の地域の患者・隔離者の受け入れを拒否するという情けない「利己主義」の兆しも表れている。大韓民国が危機だ。
昨日、朴槿恵(パク・クネ)大統領はMERS緊急点検会議を主宰し、官民合同の総合対応タスクフォース(TF)を構成し、地域別にMERS感染者・感染疑い患者を診療する拠点中心病院を運営することにした。対応が遅れたが正しい措置だ。もう中央政府はどたばたせず、MERS拡散を管理・統制する中心に立たなければいけない。党・青瓦台(チョンワデ、大統領府)のうんざりする親朴・非朴泥仕合や野党の親盧・非盧派閥闘争もこれくらいで中断するべきだ。地方自治体も国単位の災難克服を後押ししなければいけない。