【時論】韓国の経済活性化、日本の通貨政策に注目せよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.03 13:32
停滞の泥沼に落ちた韓国経済が、日本型の長期不況に向かうのではないかという憂慮の声が高まっている。では日本経済はなぜ停滞に陥り、「失われた20年」というほど長引いたのだろうか。
日本では「円高不況」という用語が流行するほど円高が不況の最も大きな原因提供者と認識されてきた。それでは円高はなぜ続いたのだろうか。巨大な経常収支の黒字に起因していた。日本企業の堅固な国際競争力によって経常収支黒字が発生し、経常収支黒字が積み重なれば円高がもたらされ、円高になれば日本経済や企業は合理化の努力によって円高を克服した。それで円高を克服する時になるとむしろ経常収支の黒字規模はより大きくなって再び円高を繰り返したのだ。
日本企業の円高の克服努力は、供給部門の能率化を通した供給能力の増大と労働生産性の上昇を見せる一方、企業内部の不要不急な経営資源を縮小させた。こうした結果は供給能力に比べて内需を萎縮させ、構造的不況の状態を定着させたと言える。持続的な円高は、内需を萎縮させるだけでなく少なくない企業を海外に送り出す効果も生んだ。1985年のプラザ合意によってドルに対し日本円が一挙に40~50%も切上げされ、この状況を克服する1990年代初めには構造的不況が定着した。この時点では個別産業の平均的供給能力が国内需要の30%程度を超過し、施設過剰や人材過剰に加え借入過剰状態になることで競争力を失った企業が続出した。